『隠密剣士』の好評を受けて制作された新シリーズ。霧の遁兵衛は引き続き登場するが、主人公を影真之介に替え、新コンビによる隠密道中となった。
九州における不穏な動きを探るため、公儀隠密としての命を受けて小倉へ向かった忍者・霧の遁兵衛は、船上で謎の剣士・影真之介に出会う。真之介は、阿蘇谷の里の忍者集団「影一族」の頭領の息子であり、柳生の里で剣術を学んで故郷へ帰る途上だったのだ。しかし、頭領である父は、副頭領だった龍造寺丹波によって殺されてしまった。その裏には、江戸幕府を転覆させようとする薩摩藩の陰謀があり、丹波は、一族に伝わり、二巻そろえば九州を掌握できると言われる秘巻「天の巻」を奪っていった。もう一巻の「地の巻」を持つ真之介は、遁兵衛とともに、丹波の一党と激しい戦いを繰り広げる。第3部では、村上水軍の財宝を巡って、黒潮党の忍者と戦っていく。
主役が侍と忍者のコンビだった前作と違い、本作では忍者同士のコンビとなり、剣術と忍術を駆使して戦う真之介は、野性味あふれるキャラクターとして力強いアクションを見せた。また、前作にはいなかった女性レギュラーとして、真之介を慕う美少女かなえが登場、画面に華を添えた。前作の圧倒的な人気には及ばなかったものの、スピーディな演出に加え、殺陣は冴え、見ごたえのある忍者アクションがファンを魅了した。
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