宇宙旅行の夢を実現させる光子ロケットを研究していた春日博士が、チグリス星人に殺された。宇宙人は、地球人の宇宙進出を恐れ、先手を打ってきたのだ。博士の五人の子どもたちは、このことを予期していた博士から、それぞれ宇宙人に対抗する武器を与えられていた。兄弟の次男・春日光二は、授かった「シルバーの力」でシルバー仮面に変身、兄弟とともに、襲い来る宇宙人たちと戦いながら、父がひそかに隠した光子ロケットの秘密を求めて放浪の旅を続ける。
第11話からは、『シルバー仮面ジャイアント』と改題。
第10話で秘密にたどり着いた春日兄弟は、第11話で光子ロケットを完成するものの、巨大宇宙人の襲撃を受ける。その際にシルバー仮面は光子エネルギーを浴びて巨大化し、シルバー仮面ジャイアントとなる。敵は等身大あるいは巨大な宇宙人だが、宇宙人の操る怪獣や、怪獣と化した人間と戦うこともあった。
『シルバー仮面』は、五人の兄弟の青春ドラマとしての色合いが強く、シルバー仮面自体のヒーロー性は強く描かれなかったが、実相寺昭雄らによるエキセントリックな演出、作品全体を覆う暗いトーン、兄弟が社会に受け入れられず時には迫害されるストーリーなど、従来のヒーロー作品とは一線を画した独特な作風に惚れ込んでいるファンも多い。『シルバー仮面ジャイアント』となってからは、多彩な武器を駆使して戦うスーパーヒーローとなったが、人類の夢・宇宙旅行を実現させるという当初からのテーマは、最終話で見事に完遂した。
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